こちらは、どれも『日本フラワーデザイナー協会』に在籍していた頃、コンテストに出展した作品です。
当時『自分らしさ』を表現するものとして選んだのが『幾何学的なデザイン』でした。
きっと、潜在的に『幾何学的』なものとそれとは真逆にある『有機的』なものを融合するのが好きなのかもしれません。
ジャパンフラワーフェスティバルやまなし2002 アクセサリー部門
このデザインは『アールデコ(1920年~30年にかけて世界的に広がった装飾様式)』をイメージしたので、タイトルを『’20から'30 Style』としました。
制作のポイントとしては『実際に身につけられるものにしたい!!』ということと・・
さりげないすきに『あらっ、素敵!!』と思ってもらえるようなデザインにしたかったので、正面からは見えませんが、右側面にダイヤストーンを配し、キラキラ光るものがさり気なく目に飛び込んでくるようにしてみました。
出展の際に飾った背景も『幾何学的』な印象を強めるために『モンドリアン』の『コンポジション』を彷彿とさせる感じにしてみました。
実際に、このアクセサリーは、お気に入りでよく身につけてました。
当時、東京の百貨店のアクセサリー売り場(ティファニー)のショーウィンドーを眺めていると、お店の人に「素敵なチョーカーですね♡」とほめらられうれしくなった思い出もあります(笑)。
フラワーデザインのカテゴリーのなかには、アクセサリーという部門もあります。
日本フラワーデザイン大賞2003 アクセサリー部門
このデザインは『和』をイメージしたので、タイトルを『2003 ジャポン』としました。
正方形のカチッとしたなかに、長方形を斜めに配し、その周りにゴールドの玉をちりばめ・・
麦の先を一本一本赤くしたものに小さなビーズをいれ、これを水平に配することで波を表現し・・
□と○と波によってモダンな『日本』を表現してみました。
アクセサリーというと洋装にあうものをイメージしますが『和が香る』アクセサリーがあってもいいと思い、このようなデザインにしてみました。
側面から見ると、麦の繊維が小さくゆるやかなカーブを描いていますが、こうすることで奥行きが増し、斜めに配した長方形が動きのあるものとして、面白いデザインになります。
第8回WAFA世界大会『紙を使って』部門
WAFA世界大会が日本で行われるのは始めてで2005年4月にパシフィコ横浜にて催されました。
第8回WAFA世界大会『ワールドフラワーショー』のテーマ が『和~HARMONY~』 であることから・・
わたしのメインテーマは『和=Japan』と『HARMONY=調和』とし、サブテーマを『自然は癒し=Nature is Healing.』ということで『自然は癒し』というタイトルにしました。
作品制作にあたり『自然は癒し』ということを表現したかったので、我が家の庭にあるものを使用(ラグラスととくさのみ購入)しました。なにしろ世界大会なので、みなさん本当に素晴らしい花材をたくさん用意されていましたが・・
そんなことも気にせず小さなバケツに用意した草のような花材に驚かれている方々もおられましたが『自分の流』でいくのがわたしです(笑)。
『和~HARMONY~』 がメインテーマだったので、日本の美の要素として『水平』『垂直』『非対称形』『遮る物=直線や曲線の帯、または空間を中断する物体』と『間』の5つの要素を取り入れ『極めてSimple=単純に!!』 を念頭において制作しました。
右側の『とくさ』をパラレル(並行)に挿すことができなかったのが心残りでしたが、背景にある垣根(竹と麦の茎で制作)と侘びた感じの竹と『青海波(せいがいは)』の和紙で上昇する『気』も表現でき・・
これだけの小さな花器のなかにラグラスとギボウシの洋物も入れながら『ハーモニー(調和)』をもたせた『小さな和の庭』を表現できたので、自分としては満足した作品となりました。
WAFAの講評は、外国人2人と日本人1人の計3人の審査員があたりました。その審査員のお1人から講評を頂くことができます。
よく思いだしたてみたら、私は、イギリス人の先生から講評をいただきました。
その一声に「Japanese style!!. It!s so beautiful.」と最初に嬉しくなるお言葉を頂いた後、左側(ラグラスの辺り)にもっとボリュームをつけた方が良かったとのことでした。
でも、色んな質感と形態の違う植物素材を使っていることはとても良かったともおっしゃって頂き、とてもうれしくなりました。
世界大会とあって外国からも本当に多くのお客様が来場されました。
実は、影からこっそり、どんなお客様がわたしの作品に足を止めてくださるのか、ながめていると、やはり外国の方と若い日本の男性たちに興味を示していただき、なんだかとてもうれしくなりました。
この作品を観た方が少しでも『自然の癒し』を感じていただけたのなら、もうそれだけで大満足です!!。